ナイアシン(ニコチン酸、ビタミンB3)の基礎知識
ナイアシンは糖質、脂質、たんぱく質の代謝に不可欠な水溶性のビタミンです。ビタミンB群の一種として元々はビタミンB3と呼ばれていました。しかしビタミンB群は数が多く、混乱を避けるため名前がつけられました。以前は化学構造がタバコのニコチンに似ていることもありニコチン酸とも呼ばれていましたが、これも混乱を招きやすい名称のため、現在はナイアシンという名称に統一されつつあります。
ナイアシンはアルコールや、二日酔いの原因となるアセトアルデビドを分解するのに役立つほかに、皮膚や粘膜、胃腸を健康に保つ働きを持っています。
ナイアシンが欠乏すると
ナイアシンは皮膚や粘膜を正常に保つのに役立っています。そのため不足すると肌荒れや口内炎ができたりといった以上が現れることがあります。また、胃や腸などの消化器官を正常に保つのもナイアシンの役目です。胃もたれや下痢などの胃腸のトラブルはナイアシン不足に原因がある場合もあります。
また、ナイアシンはアルコールの分解にも大きく関わっていますので、不足すると二日酔いになりやすくなります。お酒を飲むほどナイアシンは消費されますので、お酒好きの人は意識的にナイアシンを摂取したほうがいいでしょう。
ナイアシンが多く含まれる食品
ナイアシンは肉や魚、豆類などのたんぱく質に多く含まれています。これらは体内でナイアシンの原料となるアミノ酸も多く含まれており、効率的にナイアシンを摂取できる食品といえます。このほか植物性の食品では小麦全粒粉、小麦胚芽、卵、ローストしたピーナッツ、なつめ、アボガド、いちじく、プルーンなどにも多く含まれています。
また、ビタミンB1、B2、B6が不足するとナイアシンの合成能力も低下するため、これらのビタミンも不足しないように摂取することを心がけましょう。